クリーニング店から持ち帰った後、クリーニングのポリ袋から出さずに、
そのままクローゼットに毛皮やコート類を、
そのまま袋ごと収納されていらっしゃいませんでしょうか。
ポリ袋に入れたまま保管いたしますと、ビニール内は通気性が悪くなるため、
ビニール袋は取って保管する方が、無難でございます。
通気性が悪いと、毛皮が動物性の脂でベタついたり、毛が倒れてしまったり、
変な癖が付いたり、毛が抜けてしまったり、虫に喰われるといった、
ダメージを受けてしまう事が有るのでございます。
また、クローゼットや押し入れの、地べたに、
「べた置き」「直置き」して保管することは、埃などの汚れの原因となり、
じか置きはお勧めできないのでございます。
そこで、床に「すのこ」を一枚敷くことにより、通気性が良くなり、
またキャスター付きのすのこですと、上に置いたものをスムーズに引き出すことが出来、
奥の物も、出し入れが楽になります。
しかしなながら、例えば、毛皮をハンガーに可吊るしておくスペースが無いからと、
畳んで床置きをしますと、汚れの原因だけではなく、
型崩れのダメージも受けてしまいがちでございます。
本来、毛皮は人が着ている姿が一番美しい状態ですので、
畳んで収納致しますと、どうしても下になる部分や、
引っ張られる箇所に負担が掛ってしまい、
毛癖が付いてしまったり、むらになってしまったりと、
毛皮を畳んでしまう事は、お勧めできないのでござます。
ハンガーに掛けて、吊るして保管をして頂く方が良く、
その際は、針金ハンガーのような、肩幅の狭い物では、
やはり肩の部分に負担が掛り、縫い目から裂けてしまったりと、
重力が一点に掛りやすいですので、毛皮用の専用ハンガーや、
背広用・スーツ用の肩幅の広いハンガー等がお勧めでございます。
またその際、肩の部分だけでも結構ですので、
埃よけのカバーを掛けておきますと、埃汚れから毛皮を守りやすくなります。
全体を覆う、通気性の悪いビニール製のカバーですと、
逆に熱や湿気が溜まって毛皮を傷めてしまいますので、
通気性の良い素材の埃よけのカバーを掛けて頂くことをお勧めいたします。
毛皮は大変デリケートな素材の為、
保管中にも気を遣う、ひと手間が必要なお品物ですが、
ご購入時はお高かったお品物でござますので、
ぜひお売りになる際も、高くお売り頂けますように、
保管方法、収納方法にも、ぜひ目を向けて頂ければ誠に幸いでございます。
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