物の整理、物の処分をする際に、
「買った時の購入金額が高ければ高い程、処分に踏み切れない」
という傾向が感じられます。
この先に、使わない物であっても、
サイズが違って着れない物であっても、
流行遅れで、もう着ることが無い物であっても、
その「着ない・着れない」理由よりも、
購入時の「高価な物を購入した」という当時の記憶が、
処分する決断を阻むのだと考えられます。
何年もの間、高額な毛皮製品や高級呉服・着物・帯が、
タンスやクローゼットに仕舞われておりましても、
寝かせば寝かすほど価値が上がる物とは違い、逆に
ケースに入れていても、埃まみれになったり、
虫食いでダメージを受けてしまったりと、
返ってメンテナンスに手間やお金が掛ってしまう
リスクの方が大きくなってしまいます。
ご売却処分を迷われているお客様には、
買取市場は買取のプロでございますので、
無理に毛皮や着物のご売却をお勧めいたしません。
お気持ちを整理されて、納得のいく時期に、ご自身のタイミングで、
毛皮をお売り頂ければ幸いだと思っております。
しかし、その悩まれていらっしゃいます間の、
毛皮や着物の保管方法や、保管環境に関しては、
最良の方法をお勧めさせて頂きます。
その理由は「売るときに1円でも高くお売り頂くため」でございます。
高いお値段でご購入された高級毛皮製品を、
売るときも高くお売り頂くために。
綺麗に着用して、より高く売るために、賢いお手入れ方法を
少しご紹介させていただきます。
毛皮のお手入れは、とても大切でございます。
強い湿気や乾燥、汚れは毛皮の品質や風合いを
損なう原因となりますので、十分にご注意くださいませ。
◆外出から戻りましたら、逆さにして振るか、
軽く叩いて毛皮に付着したホコリを落とします。
針金ハンガーは一点に重みが集中してしまいますので、
厚みのあるハンガーに吊るして陰干しを行い、
十分に湿気を取ってからクローゼットに仕舞います。
◆雨や雪で濡れてしまったら、
振るか、乾いたタオルで軽く叩くなどをして水気を取り、
風通しの良い所で自然乾燥させます。
ドライヤーで熱を加えたり、ストーブでの乾燥は、
毛皮を傷める原因となりますので、お控え下さいませ。
◆毛癖が付いてしまいましたら、
軽く霧を吹いて自然乾燥させ、完全に乾いたら
そっと振ると良いそうです。
ブラッシングをする際は、ナイロン製のブラシを避けて、
毛の向きに沿って、ソフトになでるようにしてブラッシングを行います。
◆汚れが目立つ衿・袖のお手入れは、
簡単な汚れでしたら、濡れたタオルをきつく絞って
軽く叩きだす要領で素早く拭きます。
汚れが付いてから時間が経たないうちに、
着用後、そのつど汚れの有無の確認をお勧め致します。
◆毛抜けしないためには、
ホコリをつけたまま長時間放置したり、
香水を直接振りかけたりすると、
毛抜けや変色の原因となりますので、お避け下さいませ。
◆新しい毛皮で毛が抜けてしまうのは、
加工段階で出た無駄毛が完全に取り除かれていない事が多く、
このムダ毛が取れてしまえば、あとは殆ど抜けませんが、
使用状況や、保管状態など、経年経過で毛が抜けることは、
毛皮の劣化が原因と推測されます。
ゴソゴソと毛が抜け落ちてしまう毛皮は、
お買取不能な場合もございますので、
ご面倒ですがデリケートな素材である毛皮製品のお手入れには、
「ひと手間」を惜しまれず、高く買った毛皮は、
売るときも高くお売り頂ければ幸いでございます。
◆白や淡い色の毛皮製品のお取り扱い
リンクス、ホワイトミンク、ホワイトフォックス、
サファイヤミンク、シルバーフォックスなどの
淡い色の毛皮類や、白い部分のある毛皮製品は、
何年か経過しますと汚れが目立ったり、
変色や色焼けを起すことがあります。
毛皮の性質上、やむを得ないことではございますが、
それを防ぐためには、
使用後は、よく汚れをふき取ること、
丁寧にブラッシングをすること、
保管の際に、光線に当らないように注意をすること、
早めに、毛皮専門のクリーニングに出すことなどをお勧めいたします。
◆毛皮の保管方法としまして、
コートやジャケットは、専用のカバーか木綿の布袋で覆い
他の衣服と重なり合わないように、十分にスペースを取って
クローゼット・洋服ダンスにしまいます。
洋服でギュウギュウに押しつぶしてしまうと、
毛が倒れてしまったり、毛皮の毛癖の原因となっってしまいます。
また、毛皮は生き物ですので、ビニール製の袋に入れることは、
毛皮に呼吸をできなくさせ、湿気と虫食いの原因となりますので、
ビニールカバーを掛けての禁物でございます。
湿気の無い、直射日光の当たらない部屋での保管が最適でございます。
蛍光灯の光も変色や焼けの原因となってしまいますので、御注意くださいませ。
◆防虫剤は、薄い布や、薄い紙に包んで、
常に同一の種類のものを使用することをお勧めいたします。
色々な種類を混ぜて使用すると、防虫効果が期待され難いからです。
また、香りの強い防虫剤は、毛皮にニオイが移ってしまうことが有ります。
毛皮は人の髪の毛と同じで、ニオイを吸着しやすい性質が有ります。
◆毛皮を着るシーズンが終わりましたら、
転機の良い日をお選びになり、十分に埃を叩き出します。
風通しの良い所で、数時間陰干しを行い、
湿気を十分に取ります。
特に梅雨時期から夏場を、毛皮を汚れたまま越してしまいますと、
黄ばみや抜け毛の原因となってしまう可能性がございます。
◆クリーニングに出すときは、毛皮のシミやほつれ、
抜け毛などのダメージが無いかのチェックをよく行い、
必ず「毛皮専門のクリーニング店」にご依頼くださいませ。
毛皮の扱いは、大変デリケートでございますので、
プロの毛皮専門クリーニング店にお任せされることが、お勧めでございます。
大切な毛皮製品を高くご売却されたいとお考えの際は、
ぜひ毛皮買取専門店の毛皮買取市場にご用命くださいませ。
有難うございました。最後までご覧いただき心より感謝を申し上げます。 |