しばらく着ていなかった毛皮製のコートを

クローゼットから出して着てみると…

毛皮のコートが着れなくなっていた。

ピチピチで、腕が通らない。

とりあえず着れたが、小さくて身動きしにくい。

激しく動くと破れそうである。

そんな経験をされて、毛皮のご売却をお考えになられた

お客様も多いのではないでしょうか。

毛皮のコートが着れなくなったのは、

体のサイズが急激に変わったから？

経年経過により、人の体形は変化するものであり、

体重増減の、その流れに対しては

なかなか抵抗できないこともまた、事実では有りますが、

一つの要因と思われる事柄に、

毛皮製コートを仕立てる際には、

その人の体の大きさピッタリに作ることが多いため、

体系が少し変わっただけで、毛皮コートが

着れなくなってしまう事も有るかと思われます。

ゴージャス感が特徴である毛皮ですが、

ただでさえ、毛皮の毛のフワッとしたシルエットだけでも

体格が大きく見えてしまうことに加え、

大きいサイズのコートを選んでしまうと、

さらにシルエットも大きくなってしまうために、

できるだけ体のラインに沿ったコートを選ばれる方も多いかと存じます。

これは毛皮に限らず、カシミヤやアンゴラ、ウールのコートをお買い求めの際も、

店員さんにピッタリサイズで購入を勧められることが有ると思います。

「着ぶくれ」を避けて、美しいシルエットを保つために、

ジャストサイズのコートを選択することで、

少しの体形の変化で、お気に入りのコートが着れなくなることも

しばしば有ることでございます。

高い値段で購入した高級毛皮を着ることが出来ない。

勿体ないので、思い切って「普段着使い」で

毛皮を気軽に着用することも出来ない。

毛皮＝高級品のイメージで、着て出歩く場所が限られて、

結局着る機会が無い。

Ａラインコートなど、着た時のシルエットが美しい

細身のコートが流行っており、

シルエットがどうしても大きくなる毛皮の人気が去ってしまって着れない。

毛皮製品は「着た後」のお手入れと、保管方法が面倒で、

汚れや傷みを懸念して、洋服ダンスから出してくるのが億劫だ。

勝負服の「いっちょうら」として大切にしている毛皮だが、

いまいち着るチャンスが無い。

「着なくなってしまった」「着ない」「着れない」理由は

十人十色、人様々でございます。

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